タイヤと人事のお話?
大分県の日出町で社会保険労務士事務所を開業しております、森本と申します。
今回のお話について。
結論から言いますと、車のタイヤ選びと人の採用は似ている部分が多いのです。
なんのこっちゃ?と思われる方も多いかもしれませんが、気楽に聞いていただければと思います。
例えば、過去に私が仕事をしていた量販店の店頭では「良いタイヤをください」というお客さんを接客する事がありました。
しかしこの良いタイヤという言葉は、すごい抽象的ですよね。
良いタイヤと言うのは値段の高いタイヤ?
まあ傾向としてはあながち間違いではないかもしれませんが・・・。
ここで重要なのは、「何の目的の為に対して」良いタイヤなのかをはっきりさせないといけないという事です。
安心して走りたいのでグリップ力の良いタイヤが欲しいのか、騒音が少ない静かで良いタイヤが欲しいのか、燃費が良いタイヤなのか・・・。
これをはっきりさせないといけません。目的によって、最適な商品が変わってくるからです。
でも気を付けないといけないのは、どれかを優先すれば、他の部分に関しては妥協しないといけない部分も出てくるという事です。
グリップ力を優先する場合であれば、多くの摩擦を発生させる構造になっていますから、燃費は悪くなりがちです。また騒音も出やすくなります。
燃費を優先するタイヤの場合は、転がり抵抗を低減するように作られていますから、絶対グリップ力については、いわゆるハイグリップタイヤには及びません。
長い事車好きを続けておりますが、
「グリップ力が非常に高くてサーキットを走れば最速タイムをたたき出し、燃費も最高クラスを達成した上に騒音も極めて小さい。しかもロングライフ」
そんなタイヤを私はまだ見たことがありません。
だから何を重視しどこは妥協できるのかは非常に重要です。これを間違うと「高いお金を払ったのに、全然良くないわ・・・。」となりかねないのです。
これを人を採用するという事に置き換えてみましょうか。
「良い人を採りたい」
気持ちはわかります。でも良い人ってどんな人でしょうね?
じゃあもう少し踏み込んで、「営業が得意な人を採りたい」の場合は?
営業にも、法人営業なのか個人相手の営業なのか、新規客を掘り起こす営業なのか、ルート営業なのか・・・。
こう考えてみると色々な種類がありますね。そしてどのタイプの営業なのかによって、会社が必要とする「営業が得意な人」の人物像は変わりますよね。
人を採る場合も、どんな人が必要なのかを明確にする必要があるのです。
そしてもう一つ。
「誰に対しても明るく、なおかつ謙虚で、営業に行けばトップセールスを記録し続け、企画を出せば文句のつけようもない素晴らしいものばかり、でも日々の細かい数字の管理も完ぺきな人」
こういう方を探し続けても、そうそうお目にかかる事はないでしょう。
私の住んでいるような地方でこういった方を採用する事は、都会よりもさらに難しくなるでしょうね。
だから、何を重視しこの部分は絶対に譲れない。でもこの部分は妥協しても良い。
それを明確にしないと、「私もこの部分は得意だから応募してみようかな」と思って応募してくれる求職者の数も少なくなり、その少ない応募者の中から採用できたとしても、期待したパフォーマンスを発揮してもらえない可能性がある訳です。
採用難といわれるこの時代において人材を確保するためには、欲しい人物像を明確化して求職者に伝えていく事が、極めて重要になってくると思いますね。
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